【相続税の基礎講座 第2回】預金だけじゃない!相続税がかかる財産と「評価」の仕組み【瀬戸市の税理士が優しく解説】


相続税の基礎講座 第2回

預金だけじゃないの!? 相続税がかかる財産と「評価」の仕組み

前回は、相続税がかかるかどうかの目安となる「基礎控除額」について解説しました。

今回は、その基礎控除額と比較する「遺産の総額」をどのように考えるのかを見ていきます。

相続税の対象になる財産は、銀行預金だけではありません。自宅の土地や建物、株式、生命保険金なども含めて確認する必要があります。

相続税の対象になる財産

相続税は、亡くなった方が残した「経済的価値のある財産」にかかるのが原則です。

財産の種類 具体例
現金・預貯金 手元の現金、タンス預金、銀行口座の預金など
不動産 自宅の土地・建物、賃貸アパート、駐車場、農地など
有価証券 株式、投資信託、国債など
その他の財産 自動車、貴金属、骨董品、ゴルフ会員権など
みなし相続財産 死亡退職金、生命保険金など

「預金が少ないから相続税は関係ない」と判断するのは危険です。

特に自宅の土地や建物を所有している場合、不動産の評価額を含めると、基礎控除額を超えるケースがあります。

遺産から差し引けるもの

一方で、相続税の計算では、亡くなった方の借入金や未払い金などを遺産総額から差し引くことができます。これを「債務控除」といいます。

差し引けるもの 具体例
借入金・債務 住宅ローンの残債、車のローン、未払いの医療費、未払いの税金など
葬式費用 葬儀会社への支払い、火葬費用、お寺への読経料・お布施など

ただし、すべての支出を差し引けるわけではありません。

香典返しや、初七日・四十九日などの法要費用は、原則として債務控除の対象にはなりません。

遺産総額の基本的な計算式

相続税の対象となる遺産総額は、基本的には次のように考えます。

プラスの財産 - マイナスの財産 = 相続税の対象となる遺産総額

この金額が、第1回で解説した基礎控除額を超えるかどうかが、相続税申告の大きな判断材料になります。

財産の「評価額」はどう決まる?

現金や預金は、残高がそのまま評価額になります。例えば預金1,000万円であれば、相続税の計算上も基本的に1,000万円として扱います。

一方、不動産や株式などは「いくらとして計算するのか」という評価方法が決められています。

中でも、相続財産の中で金額が大きくなりやすいのが不動産です。

土地の評価

市街地にある土地は、道路ごとに定められた「路線価」をもとに評価するケースが多くあります。

路線価は公示地価の約80%を目安として設定されており、相続税評価額は実際の売買価格よりも低くなる傾向があります。

ただし、土地の形や道路との接し方によって評価額は変わります。

そのため、単純に面積だけで判断するのではなく、土地ごとの状況を確認する必要があります。

建物の評価

建物は、固定資産税の納税通知書などに記載されている「固定資産税評価額」をもとに評価します。

一般的には、実際の建築費用よりも低い金額になることが多く、建物の種類や築年数によって評価額は変わります。

まとめ:相続税は「財産の洗い出し」と「評価」が重要です

相続税の計算では、預貯金だけでなく、不動産、有価証券、生命保険金、自動車など、さまざまな財産を確認する必要があります。

また、借入金や葬式費用など、遺産から差し引けるものもあります。

特に自宅の土地の評価は、専門的な判断が必要になることも多いため、早めに確認しておくと安心です。

次回の第3回では、条件を満たすことで相続税を大きく減らせる「特例と控除」について解説します。

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